当時はコロナ禍が収束まで至らない時期でしたが、浜松市や静岡県ではマイクロツーリズムや地域内周遊などに補正予算や補助金が出ていました。そこで、補助金を利用して、浜松市の豊かな自然と家康公ゆかりの歴史スポットを巡っていただくためのデジタル周遊チケットを運輸と協力して企画・販売しました。またこのチケットの発売を機に、遠州鉄道、天竜浜名湖鉄道、浜名湖遊覧船の3社が集まり、継続的な観光誘客と地域内周遊の促進を目的とした「浜松・浜名湖観光誘客周遊促進協」を設立しました。
また、大河ドラマ館のある中心市街地の回遊施策と予算調整も、関係各所と協力して行いました。なかでも駐車場不足対策については、浜松市中心市街地の駐車場の満空情報をリアルタイムで確認できるアプリを遠州鉄道ICT推進課と開発しました。遠鉄グループのリソースを活かせるかを常に考えながら、プロジェクトを進めていきましたね。
それから、浜松まちなかにぎわい協議会がつくった「徳川四天王」のオリジナルキャラクターを使い、遠鉄グループでキャラクターのラッピングを施したバスやタクシーを走らせました。さらに、浜松市公認マスコットキャラクター〈家康くん〉のイラストを盛り込んだラッピング電車を走らせ、内装にはお客様が写真撮影をお楽しみいただけるよう、一部に紫色と葵の御紋でラッピングした「殿シート」も用意しました。また運行開始にあわせてさまざまな企画を実施するなど、放送開始に向けて機運を醸成しました。そのほか遠鉄グループの窓口として、ホテルや百貨店など関係各所の情報収集と提供や、集客プロモーション支援などを行いました。